花粉症対策と花粉症緩和米
現在、日本で1700万人以上が苦しみ、もはや国民病ともいえる
花粉症対策は、国や自治体レベルで取り組む問題となってきています。
農林水産省では、所轄の研究所で、「スギ花粉症緩和米」の開発
にむけて研究を行っています。
その名のとおり、そのお米を食べることで、花粉症の症状が
良くなるという画期的なお米です。
その仕組みは、米の遺伝子を組み替え、中にスギ花粉の抗体を
入れ込んだ米をつくるというものです。
そして、その米を毎日食べ続けると、免疫作用により徐々に
体がスギ花粉に慣れて症状が軽減するという効果があり、
「経口減感作治療法」というものひとつということです。
一日に一合ほど食べ続けると、数ヵ月後には症状が
改善されるというもので、既に動物実験では効果が確認されているようです。
ご飯として食べることは、注射や飲み薬に比べて簡単で、
病院に通う必要も無く、花粉症の人にとって負担の
少ない治療法だと考えられます。
一方で、遺伝子組み替え作物の普及に反対する声や、
新しいアレルギーを心配する声もあり、実用化される
までにはさまざまな課題が残っています。
当初食品として開発されていたこの「スギ花粉症緩和米」は、
厚生労働省により、「医薬品として取り扱うべき」という判断を
受け、医薬品としての開発に方針を変更しました。
これにより、実用化は当初の予定より遅れています。
この「スギ花粉症緩和米」は、今もなお、安全面での研究が
進められており、すべての面で安全の確認がなされたとき、
花粉症で苦しむ人たちの有効な対策になると期待されています。